
こんにちは。
沖縄で社会保険労務士をしている玉城翼です。
働き方が多様化する中で、今、注目されているのが「多様な正社員」制度。
厚生労働省も推進しており、2025年4月に「『多様な正社員』制度導入マニュアル」が公表されました。
今回はこの「多様な正社員」について、沖縄の企業が知っておくべきポイントをわかりやすく解説します!
✨「多様な正社員」とは?
従来の正社員と異なり、
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勤務地
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職務(仕事の内容)
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労働時間
のいずれか、または複数を限定できる正社員のことを指します。
たとえば、
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「沖縄本島内だけで転勤なし」
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「事務職限定」
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「1日6時間勤務の正社員」
などがイメージしやすいでしょう。
これにより、育児・介護・学業との両立や、専門性を活かしたキャリア形成がしやすくなります。
🌟「多様な正社員」を導入するメリット
企業にとっても「多様な正社員」制度は大きなメリットがあります。
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✅ 優秀な人材の確保・定着につながる
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✅ 非正規から正社員への登用の受け皿になる
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✅ 育児・介護などによる離職を防げる
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✅ 地元定着型の人材育成ができる
特に沖縄では、地元志向が強い若手や、家庭と仕事を両立したい人材が多い傾向にあるため、導入効果が高いといえます。
🏢「多様な正社員」のタイプ例
多様な正社員には主に次のようなタイプがあります。
タイプ | 特徴 |
---|---|
短時間正社員 | 所定労働時間が通常より短い |
勤務地限定正社員 | 転居を伴う転勤なし、または特定地域内のみ異動あり |
職種・職務限定正社員 | 担当する業務内容を限定 |
※組み合わせも可能です!
🛠️ 制度導入の基本ステップ
厚労省マニュアルでは、導入にあたって次の3ステップが示されています。
ステップ1|現状把握と活躍イメージを描く
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人材確保や離職防止など、課題を整理
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どんな社員像を想定するか検討
ステップ2|制度を設計する
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業務内容、等級、待遇、転換ルールを具体化
ステップ3|導入・運用する
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就業規則を整備し、社員へ丁寧に周知・説明
ワークシートも活用できるので、自社に合った形で進めることができます。
🌴沖縄の企業こそ「多様な正社員」制度を
沖縄では観光業、福祉業、サービス業など、地域密着型・生活支援型の産業が多く、
柔軟な働き方のニーズも高まっています。
人手不足に悩む企業こそ、「多様な正社員」制度を活用して、
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人材の確保・定着
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離職防止
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地域密着の経営強化
につなげていきましょう!
📝まとめ
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「多様な正社員」とは、勤務地・職務・労働時間を限定した正社員のこと
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人材確保、離職防止に有効
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企業の実情に合わせた制度設計が重要
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沖縄の企業にとっても導入メリットは大きい
詳しい制度設計や導入支援をご希望の方は、お気軽にご相談ください!
▶【参考】厚生労働省「多様な働き方の実現応援サイト」
▶【参考資料】『多様な正社員』制度導入マニュアル(PDF)
このコラムを書いている人

玉城 翼(たまき つばさ)
社会保険労務士/1級FP技能士/キャリアコンサルタント/宅地建物取引士
1982年沖縄県宜野湾市出身。大学時代より地域貢献に関心を持ち、卒業後は販売・イベント・不動産業務など多分野を経験。その後、労務管理やキャリア支援に従事し、実務を通じて社会保険労務士を志す。
2021年より総務部門を統括し、給与計算・労務管理・制度改定・電子申請導入など業務改善を推進。社労士試験に一発合格し、2025年「つばさ社会保険労務士事務所」設立。地域の中小企業を支えるパートナーとして活動中。
▶コラム: 私が社労士になった理由