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沖縄中小企業経営者必見!育児・介護休業法改正への準備は万全ですか?

経営者の皆さま、こんにちは。

つばさ社会保険労務士事務所の玉城翼です。今回は、沖縄県内の中小企業経営者・人事担当者の皆さまに、令和7年10月1日に迫った育児・介護休業法の重要な改正について、分かりやすく解説いたします。

 

✅ すでに対応済みの改正内容(令和7年4月1日施行)

まずは安心材料から。以下の項目は、すでに施行されており、対応がお済みでない企業様は早急な確認をお願いします。

📌 対応済み確認リスト

  • 子の看護休暇の見直し(小学校3年生まで拡大)
  • 残業免除制度の対象拡大(小学校就学前まで)
  • 短時間勤務制度の代替措置にテレワーク追加(選択可能)
  • 育児休業取得率公表義務の拡大(301人以上企業)
  • 介護休業制度の個別周知・意向確認
  • 介護離職防止のための雇用環境整備

🚨 注目!令和7年10月1日施行の制度

さて、ここからが本題です。令和7年10月1日から、さらに重要な改正が施行されます。特に注目すべきは以下の2点です。

 

1.柔軟な働き方を実現するための措置(義務化)

対象企業・労働者

  • 対象:3歳から小学校就学前の子を養育する労働者
  • 義務内容:以下5つの措置から2つ以上を選択して実施

選択できる5つの措置

  1. 始業時刻等の変更(時差出勤制度など)
  2. テレワーク等(月10日以上)
  3. 保育施設の設置運営等
  4. 養育両立支援休暇(年10日以上、時間単位取得可能)
  5. 短時間勤務制度(1日6時間勤務を含む措置)

2.個別の意向聴取と配慮(新たな義務)

実施タイミング

  • 妊娠・出産等の申出時
  • 子が3歳になるまでの適切な時期

聴取内容

  • 勤務時間帯(始業・終業時刻)
  • 勤務地(就業場所)
  • 両立支援制度の利用期間
  • 労働条件の見直し等

配慮義務

聴取した意向について、自社の状況に応じた配慮が必要です。

 

🏢 沖縄企業が押さえるべきポイント

地域特性を活かした制度設計

  • 家族・地域との絆:沖縄の温かい風土を活かした職場環境作り
  • 台風等の自然災害:気象条件に配慮したテレワーク制度の活用
  • 観光業・サービス業:シフト制勤務での柔軟な働き方の工夫

中小企業でも実現可能な取組

  • 段階的導入:まずは社員のニーズ調査から
  • 他社との連携:業界団体での共同保育施設の検討
  • デジタル活用:クラウドツールを活用した効率的な制度運用

📝 今すぐ始める準備チェックリスト

□ 現状把握

  • 3歳〜小学校就学前の子を持つ社員数の確認
  • 現在の両立支援制度の整理

□ 制度検討

  • 5つの措置から自社に適した2つ以上を選択
  • 就業規則の改定準備

□ 環境整備

  • 個別周知・意向確認の体制構築
  • 管理職への研修実施

□ 社内周知

  • 社員への制度説明会の開催
  • 相談窓口の設置

🤝 おわりに:働きやすい沖縄の職場づくりを目指して

この法改正は、単なる法的義務ではありません。社員の皆さまが長く安心して働ける環境を作ることで、企業の持続的な成長と沖縄経済の発展につながる重要な取組です。

「うちは小さな会社だから...」と諦める必要はありません。沖縄の企業らしい、温かみのある両立支援制度を一緒に考えてみませんか?

 

 

📞 お困りの際はお気軽にご相談ください

制度設計から就業規則の改定、助成金の活用まで、つばさ社会保険労務士事務所が全力でサポートいたします。 

沖縄の企業が、社員も企業も共に成長できる職場環境を実現できるよう、実務経験を活かした具体的なご提案をさせていただきます。


このコラムを書いている人

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玉城 翼(たまき つばさ)

社会保険労務士/1級FP技能士/キャリアコンサルタント/宅地建物取引士

1982年沖縄県宜野湾市出身。大学時代より地域貢献に関心を持ち、卒業後は販売・イベント・不動産業務など多分野を経験。その後、労務管理やキャリア支援に従事し、実務を通じて社会保険労務士を志す。

2021年より総務部門を統括し、給与計算・労務管理・制度改定・電子申請導入など業務改善を推進。社労士試験に一発合格し、2025年「つばさ社会保険労務士事務所」設立。地域の中小企業を支えるパートナーとして活動中。

▶コラム: 私が社労士になった理由