「人手不足が深刻なのに、なかなか女性の応募が来ない…」
そんな悩みを抱える企業の皆さまへ。
女性が活躍しやすい職場づくりに本気で取り組む企業が、沖縄にも増え始めています。
✅“女性会議”から見えた現場のリアル
2025年4月、那覇市で第一交通産業グループ(那覇バス・琉球バス交通)が主催する「女性会議」が開催されました。
この取り組みは、同グループが全国各地で展開しているもので、バス・タクシー業界における女性乗務員の働きやすさ向上を目的としています。
働きやすさの工夫から、職場への要望まで、さまざまな本音が飛び交いました。
ある女性乗務員はこう語ります。
「授業参観がある日は午前だけ勤務。柔軟に対応してくれるからこそ、続けられています。」
別の乗務員は、こう訴えました。
「子育て世代が働きやすくするには、託児所が必要。各営業所の近くにあれば、もっと多くの女性がドライバーを目指せると思う。」
こうした声を受け、経営トップも「各営業所の近隣に託児所を整備できないか検討したい」と前向きな姿勢を示しました。
🧭女性版骨太の方針2024が示す、企業の“これから”
国も今、女性活躍の推進に本腰を入れています。
内閣府が発表した「女性版骨太の方針2024」では、以下のようなポイントが挙げられています。
🌱 女性が働きやすい環境づくりのキーワード
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柔軟な勤務制度(時短、シフト調整など)
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子育て支援(託児所、育休中の代替要員確保、育児と仕事の両立支援)
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健康面の配慮(月経、更年期等に対する理解・対応)
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女性管理職やロールモデルの登用・育成
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男女間の賃金差の見える化と是正
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リスキリング支援によるキャリアアップ
とくに、バスやタクシー業界のような“男性中心”のイメージが強い業界こそ、こうした環境整備の効果は大きいと考えられます。
🛠企業にできる“第一歩”とは?
「ウチみたいな小さな会社には関係ない」と思われるかもしれませんが、女性活躍推進は企業規模に関係なく、はじめられることばかりです。
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シフトの柔軟化
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子育て世代向けの社内制度(参観日・通院などへの配慮)
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従業員アンケートによる課題把握
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公的助成金(育児休業関連や処遇改善など)の活用
など、できることから着実に始めてみることが重要です。
👩💼女性の活躍が、企業を変える
採用難が続く今だからこそ、「選ばれる会社」になるための環境整備が求められています。
女性が長く、安心して働ける職場づくりは、結果として男性社員にもプラスになります。
沖縄の企業にとって、今がまさに転換期。
労務環境の見直しや制度づくりについて、どうぞお気軽にご相談ください。
💬関連サポート
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育児・介護休業制度の整備支援
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助成金活用のアドバイス
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就業規則の見直し
このコラムを書いている人

玉城 翼(たまき つばさ)
社会保険労務士/1級FP技能士/キャリアコンサルタント/宅地建物取引士
1982年沖縄県宜野湾市出身。大学時代より地域貢献に関心を持ち、卒業後は販売・イベント・不動産業務など多分野を経験。その後、労務管理やキャリア支援に従事し、実務を通じて社会保険労務士を志す。
2021年より総務部門を統括し、給与計算・労務管理・制度改定・電子申請導入など業務改善を推進。社労士試験に一発合格し、2025年「つばさ社会保険労務士事務所」設立。地域の中小企業を支えるパートナーとして活動中。
▶コラム: 私が社労士になった理由