【2025年6月1日施行】沖縄の企業必見！熱中症対策が罰則付きで義務化 - 厳しい指導実態と最新対応策

はじめに

沖縄の企業の皆様、こんにちは。当事務所では、これまでも2025年6月1日から施行される熱中症対策の義務化について、複数回にわたってお伝えしてまいりました。

• 6月1日施行 熱中症対策が罰則付きで義務化 沖縄の企業は今すぐ対応を
• 2025年6月施行 熱中症対策が義務化 沖縄の企業が今すぐ準備すべき3つのポイント
• 2025年6月施行 沖縄の事業者必見 熱中症対策の義務化 企業が取るべき対応とは

今回は、厚生労働省が正式に発表した詳細な指導内容と、新たに公開された具体的なパンフレットをもとに、より実践的な対策をお伝えします。

 

📊 深刻化する熱中症労働災害の現状

令和6年の統計では、職場での熱中症による休業4日以上の死傷災害が1,195人となり、調査開始以来最多を記録しました。特に注目すべきは、死亡災害が3年連続で30人以上に上り、労働災害による死亡者数全体の約4％を占めている点です。

沖縄のような高温多湿な環境では、この問題はより深刻です。多くの死亡事案で「初期症状の放置」や「対応の遅れ」が原因となっていることから、国は企業の義務を大幅に強化しました。

 

🚨 2025年6月1日からの新義務【最新詳細版】

1. 報告体制の整備（労働安全衛生規則第612条の2第1項）

対象となる作業環境

• WBGT（湿球黒球温度）が28度以上
• または気温が31度以上
• 継続して1時間以上、または1日当たり4時間を超える作業

具体的な義務内容

• 作業者が熱中症の自覚症状を感じた場合の報告先を明確化
• 他の作業者が熱中症の疑いを発見した場合の報告ルートを確立
• 報告を受ける責任者の連絡先を明示
• 作業者全員への周知徹底

2. 措置実施手順の作成と周知（同条第2項）

作成すべき手順書の内容

• 作業からの即座の離脱手順
• 身体冷却の具体的方法
• 水分・塩分補給の手順
• 医師の診察を受けさせる判断基準
• 医療機関への搬送手順

📋 厚生労働省公式パンフレットの活用

 

厚生労働省では、企業が実際に使用できる詳細なパンフレットを公開しています。

このパンフレットには以下の実用的な内容が含まれています：

• 掲示用の報告先テンプレート
• 緊急時対応フローチャート
• 熱中症症状の判断基準表
• 応急処置の具体的手順

これまでのブログでは概要をお伝えしてきましたが、今回はこのパンフレットを使った実践的な導入方法をご紹介する点が大きな違いです。

 

🏗️ 建設業・製造業の特別注意事項

沖縄では特に建設業や製造業での熱中症リスクが高まります。これらの業界では：

元方事業者の責任強化

• 複数の事業者が同一現場で作業する場合、元方事業者と関係請負人の両方に義務が発生
• 共通の緊急連絡先の設定
• 全作業者への統一した周知方法の確立

非定常作業・臨時作業も対象

• 予定外の作業であっても、上記条件を満たす場合は対象
• 事前の体制整備が困難な場合の対応策も必要

💡 沖縄企業の実践的対応策

Step1: 現状把握と対象作業の特定

1. 作業場所のWBGT値測定（簡易測定器の導入）
2. 天気予報アプリや環境省サイトの活用
3. 作業時間の詳細な記録と分析

Step2: 体制整備

1. 報告体制図の作成（パンフレット様式を活用）
2. 緊急連絡網の整備（責任者・代理者の明確化）
3. 作業場所への掲示物設置

Step3: 手順書の作成

1. 対応フローチャートの作成（パンフレット例を参考）
2. 医療機関リストの整備（沖縄県内の対応可能病院）
3. 搬送手順の明文化

Step4: 教育・訓練

1. 管理者向け研修の実施
2. 作業者向け説明会の開催
3. 緊急時対応の模擬訓練

⚖️ 罰則と監督指導の実態

違反した場合は6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。施行後は重点的な監督指導が予想されます。

「知らなかった」では済まされない状況となっていますので、早急な対応が必要です。

 

🎯 専門家による支援のメリット

熱中症対策の義務化は複雑で、業種や作業内容によって対応が異なります。

当事務所では以下のサポートを提供しています：

• 現場調査による対象作業の特定
• 業種別の体制整備支援
• 手順書・掲示物の作成代行
• 従業員教育の実施
• 継続的な運用サポート

まとめ

2025年6月1日の施行まで残り僅かとなりました。沖縄の高温多湿な環境では、この対策は企業存続に関わる重要事項です。

今すぐ行うべきこと：

1. 厚生労働省パンフレットのダウンロードと内容確認
2. 対象作業の洗い出し
3. 報告体制の基本設計
4. 専門家への相談検討

従業員の安全を守り、法令遵守を確実に行うため、お早めに専門家にご相談されることをお勧めします。当事務所では沖縄の企業様の実情に合わせた最適なソリューションを提供いたします。

 

お困りの際は、ぜひお気軽にお声かけください。