こんにちは、つばさ社会保険労務士事務所の玉城翼です。
沖縄県内の観光業が活況を呈する中、多くの企業様から「人が採れない」「すぐに辞めてしまう」といったご相談をいただきます。実は、沖縄労働局の最新データによると、医療・福祉、建設、警備、運輸、観光関連産業では慢性的な人材不足が深刻化しています。
今回は、令和7年度の沖縄労働行政運営方針から、良質な雇用の確保・拡大に向けた具体的な支援策について、実務的な視点でご紹介します。
▲令和7年度 沖縄労働行政運営方針(沖縄労働局)
🎯 人材確保に向けたハローワークの支援を最大限活用する
1️⃣ 人材確保対策コーナーの活用
県内5か所のハローワークに設置された「人材確保対策コーナー」では、以下のサービスを無料で受けられます:
求人者向け支援
- 賃金情報等の提供(同業他社の賃金水準がわかります)
- 求人条件の見直しアドバイス
- 求職者への直接リクエスト機能の活用支援
求職者向け支援
- きめ細かな職業相談、キャリアコンサルティング
- 業界・職業理解セミナーの開催
💡 実践ポイント:求人票の書き方一つで応募者数は大きく変わります。専門のコンサルタントに相談することで、自社の魅力を効果的に伝える求人票を作成できます。
2️⃣ ミニ企業説明会・職場見学会の開催
ハローワークが主催する説明会や見学会は、求職者と直接対話できる貴重な機会です。特に、職場の雰囲気を実際に見てもらうことで、ミスマッチを防ぐ効果があります。
3️⃣ 人材確保キャンペーンの活用
労働局では業界団体と連携し、以下の取り組みを実施しています:
- 特設ホームページでの求人検索機能
- 業種別求人情報誌の配布
- UIJターン事業との連携
💻 ハローワーク職業紹介業務のオンライン化を活用
オンラインサービスの充実
求人者マイページの活用により、以下が可能になりました:
- オンラインでの求人申込み
- 求職者への直接リクエスト
- オンライン面接の実施
公式SNSからの情報発信
- LINE、X(旧Twitter)、YouTube、Instagramで最新情報を配信
💡 実践ポイント:若年層の採用を強化したい企業様は、SNSを通じた情報発信が効果的です。ハローワークの公式アカウントとの連携も検討しましょう。
📚 ハロートレーニング(公的職業訓練)による人材育成
スキルアップ支援の活用
人材不足の解決には、未経験者の育成も重要です。公的職業訓練を修了した人材は、基礎知識を身につけているため、即戦力として期待できます。
注目の訓練コース
- IT分野の資格取得コース
- WEBデザイン資格取得コース
- DX推進スキル標準対応コース
令和5年度の訓練修了者の就職率は、ポリテクセンター沖縄で85.3%、県立職業能力開発校で95.8%と高い実績を誇ります。
🚀 今すぐできる3つのアクション
-
ハローワークの人材確保対策コーナーに相談
- 求人票の見直しから始めましょう
- 専門コンサルタントが無料でアドバイスします
-
オンラインツールの積極活用
- 求人者マイページを開設
- SNSでの情報発信を開始
-
地域連携事業への参加
- 業界団体主催のイベントに参加
- 職場見学会の開催を検討
まとめ
人材不足は沖縄県全体の課題ですが、行政の支援策を上手に活用することで、解決への道筋が見えてきます。特に中小企業の皆様にとって、これらの無料支援は大きな力になるはずです。
つばさ社会保険労務士事務所では、これらの支援策の活用方法から、魅力的な職場づくり、定着率向上のための制度設計まで、トータルでサポートいたします。
人材確保でお悩みの経営者・人事担当者の皆様、ぜひ一度ご相談ください。一緒に、働く人も企業も成長できる職場を作っていきましょう。
このコラムを書いている人

玉城 翼(たまき つばさ)
社会保険労務士/1級FP技能士/キャリアコンサルタント/宅地建物取引士
1982年沖縄県宜野湾市出身。大学時代より地域貢献に関心を持ち、卒業後は販売・イベント・不動産業務など多分野を経験。その後、労務管理やキャリア支援に従事し、実務を通じて社会保険労務士を志す。
2021年より総務部門を統括し、給与計算・労務管理・制度改定・電子申請導入など業務改善を推進。社労士試験に一発合格し、2025年「つばさ社会保険労務士事務所」設立。地域の中小企業を支えるパートナーとして活動中。
▶コラム: 私が社労士になった理由
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