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仕事中のぎっくり腰は労災になる?沖縄の社労士が腰痛の認定基準を解説

仕事中に重い荷物を持ち上げようとして腰を痛めてしまった、あるいは長年の立ち仕事で腰痛が慢性化してしまった。このようなお悩みを抱えている方は少なくありません。

特に第3次産業である観光業や物流業、介護・医療福祉の現場が多い沖縄県では、日常的に腰へ負担のかかる業務に従事している方がたくさんいらっしゃいます。近年は労働災害の発生件数も増加傾向にあり、働く環境の整備がより一層求められています。

そこで今回は、仕事中の腰痛や「ぎっくり腰」が労災保険の対象になるのかどうか、その判断基準や受けられるサポートについて、わかりやすく解説いたします。

 

労災の対象になる腰痛の2つのパターン

労災保険が使える腰痛は、大きく分けて2つの種類があります。ご自身の症状がどちらに当てはまるかを確認してみましょう。

 

1.突発的な出来事による腰痛(災害性の原因による腰痛) 仕事中の予期せぬ出来事によって、急激な力が腰にかかって起きた腰痛のことです。

 

・荷物を運んでいる最中に足を滑らせて転倒した

・2人で重い物を運んでいるとき、相手が急に手を離して自分にすべての重さがのしかかった

・予想以上に荷物が重く、持ち上げた瞬間に腰に激痛が走った

 

なお、日常的な動作の中で起こる一般的な「ぎっくり腰」(急性腰痛症)は、原則として労災の対象にはなりません。しかし、上記のように「突発的で異常な力が腰に加わった」と認められる特別な事情があれば、労災の対象になる可能性があります。

 

2.長年の負担の蓄積による腰痛(災害性の原因によらない腰痛) 突発的な事故ではなく、毎日の業務で腰に過度な負担がかかり続けた結果として発症した腰痛のことです。

 

・約20キロ以上の重い物を、中腰の姿勢で繰り返し扱う仕事を3か月以上続けている

・毎日数時間、腰にとって非常に不自然な姿勢を保つ仕事をしている

・長距離トラックの運転など、同じ姿勢を長時間続ける仕事をしている

 

これらは、日々の作業内容や期間などを総合的に見て、仕事が原因であると判断された場合に労災の対象となります。

 

 

労災保険で受けられる3つの手厚いサポート

腰痛が労災として認められた場合、国から以下のようなサポートを受けることができます。専門的な言葉が並びますが、中身はとても働く人に寄り添った制度です。

 

・療養補償給付

病院での治療にかかる費用を全額負担してもらえる給付です。労災指定病院であれば窓口での支払いは発生しませんし、それ以外の病院でも後から全額が支給されます。また、医師の指示があれば整骨院での施術費も対象になります。

 

・休業補償給付

治療のために会社を休み、お給料がもらえない期間の生活費をサポートしてくれる給付です。お休みして4日目から、平均的なお給料の約8割が支給されます(特別支給金含む)。

 

・障害補償給付

治療を続けても完全に良くならず、腰の痛みやしびれなどの後遺症が残ってしまった場合に支給される給付です。残ってしまった症状の程度に応じて、国が定めた等級ごとの金額が支払われます。

 

よくある質問

腰痛と労災について多くの方が疑問に感じるポイントにお答えします。

専門家がお答えします(Q&A)

Q. パートやアルバイトでも、腰痛で労災保険を使えますか?

A. はい、お使いいただけます。 労災保険は、正社員だけでなく、パート、アルバイト、契約社員など、雇用形態に関係なくすべての働く人が対象です。つまり、沖縄で非正規雇用として働いている方であっても、仕事が原因の腰痛であれば等しく補償を受けられるということです。

Q. 会社が「ただの腰痛だから労災は使えない」と手続きをしてくれません。どうすればいいですか?

A. 働く人ご自身で、直接労働基準監督署へ申請手続きを行うことができます。 本来は会社が協力して手続きを進めるのが望ましいですが、万が一会社の協力が得られない場合でも、労働者本人の権利として手続きを進めることが可能です。専門家に相談することで、必要な書類の準備や正しい手順のサポートを受けることができます。

労災の対象となる腰痛の種類 具体的な特徴と発症のきっかけ
突発的な原因(災害性) 転倒や、不意に強い力が腰にかかった等、予期せぬ出来事で急激に発症したもの。
日々の蓄積による原因(非災害性) 重量物の取り扱いや不自然な姿勢など、長期間にわたる腰への負担によって発症したもの。

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このコラムを書いている人

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玉城 翼(たまき つばさ)

社会保険労務士/1級FP技能士/キャリアコンサルタント/宅地建物取引士

沖縄県宜野湾市出身。大学時代より地域貢献に関心を持ち、卒業後は販売・イベント・不動産業務など多分野を経験。その後、労務管理やキャリア支援に従事し、実務を通じて社会保険労務士を志す。

2021年より総務部門を統括し、給与計算・労務管理・制度改定・電子申請導入など業務改善を推進。社労士試験に一発合格し、2025年「つばさ社会保険労務士事務所」設立。地域の中小企業を支えるパートナーとして活動中。

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