2025年12月を迎え、いよいよ従来の健康保険証の新規発行が終了しました。「マイナ保険証」への完全移行がスタートしましたが、皆さんの職場やご家庭では混乱はありませんか?
私の元にも、「マイナンバーカードを作っていない従業員はどうすればいいのか」「カードやハガキが届いたけど、これが保険証代わりになるの?」といった質問が連日寄せられています。
さらに、厚生労働省から医療機関向けに発表された最新の事務連絡(令和7年11月12日付)では、移行期のトラブルを防ぐための「柔軟な対応」についても詳しく指示が出されています。
今回は、マイナンバーカードを持っていない方のための「資格確認書」の正体と、もし間違えて古い保険証を持って行ってしまった場合の「救済ルール」について、専門用語を使わずにわかりやすく解説します。
マイナカードがない人の新しい保険証「資格確認書」とは
これまで使っていた健康保険証が手元になくなった場合、マイナンバーカードを持っていない方には「資格確認書(しかくかくにんしょ)」というものが交付されているはずです。
これが手元にあれば、これまで通り1割〜3割の自己負担で病院にかかることができます。
どんな形をしているの?
「資格確認書」という名前ですが、必ずしも「書面(紙)」とは限りません。加入している保険組合によって、以下のようないろいろな形があります。
・プラスチックのカード型(従来の保険証に似ています)
・紙のハガキ型
・A4サイズの紙
・スマートフォンの画面表示(モバイル対応の場合)
手続きは必要?
ここが一番の安心ポイントですが、現在マイナ保険証を持っていない方には、申請をしなくても自動的にこの資格確認書が送られているはずです。
・マイナンバーカードを作っていない方
・カードは持っているが、保険証利用の手続きをしていない方
・利用登録を解除した方
これらの方には、有効期限が切れる前に自動的に届く仕組みになっていま。
「うっかり古い保険証を持って行った」ときはどうなる?
「制度が変わったのを忘れて、ついクセで古い保険証を病院の窓口に出してしまった!」
12月以降、そんなうっかりミスをしてしまうこともあるかもしれません。本来ならルール違反ですが、実はこれにも2026年(令和8年)3月末までの期間限定で、特別な救済措置が用意されています。
厚生労働省の通知によると、もし患者さんが以下のようなものしか持っていなかった場合でも、病院側でオンラインシステムを使って「この人はちゃんと保険に入っている」と確認ができれば、これまで通りの負担割合(3割など)で受診できることになっています。
・有効期限切れの古い健康保険証
・「資格情報のお知らせ」という通知書のみ
つまり、「マイナ保険証も資格確認書も忘れたから、今日は全額自費(10割負担)です!」といきなり言われる可能性は低いです。ただし、これはあくまで「病院側の負担を増やして確認してもらう」という緊急対応です。次回からは必ず、マイナ保険証か新しい資格確認書を持っていくようにしましょう。
▲マイナ保険証を基本とする仕組みへの移行について(厚生労働保険医療介護連携政策課)
マイナ保険証の「電子証明書」期限切れにも猶予あり
すでにマイナ保険証を使っている方への朗報もあります。 マイナンバーカードに入っている「電子証明書」には5年の有効期限がありますが、もし更新を忘れて期限が切れてしまっても、切れてから3ヶ月間は、病院のシステムで資格確認ができるようになっています。
「期限切れだから使えない」と門前払いされることはありませんので、その間に余裕を持って役所で更新手続きを行ってください。
よくある質問
今回の制度変更について、現場でよく聞かれる疑問をまとめました。
専門家がお答えします(Q&A)
Q. 「資格情報のお知らせ」と「資格確認書」は何が違うのですか?
A. 全く別のものです。
「資格確認書」は、それ単体で保険証の代わりになる「最強の証明書」です。
一方、「資格情報のお知らせ」は、単なる通知の紙です。これだけでは病院にかかれません(マイナ保険証と一緒に見せることで使える補助的な書類です)。マイナカードがない人は「資格確認書」が届くのを待ちましょう。
Q. 病院の機械が壊れていたり、カードが読み取れなかったらどうなりますか?
A. 心配いりません。
システムトラブルや読み取りエラーが起きても、全額自費になることはありません。お持ちの「資格確認書」を見せるか、マイナポータルの画面を見せる、あるいは病院で「申立書」を書くことで、これまで通りの負担額で受診できます。国も病院へ「柔軟に対応するように」と通知を出しています。
| 持っていくもの | 受診できる? |
|---|---|
| マイナ保険証 | ◎ もちろんOK |
| 資格確認書(カード・紙) | ◎ これだけでOK |
| 古い保険証(期限切れ) | △ 2026年3月までなら対応してもらえる可能性大(要確認) |
まとめ
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このコラムを書いている人
玉城 翼(たまき つばさ)
社会保険労務士/1級FP技能士/キャリアコンサルタント/宅地建物取引士
沖縄県宜野湾市出身。大学時代より地域貢献に関心を持ち、卒業後は販売・イベント・不動産業務など多分野を経験。その後、労務管理やキャリア支援に従事し、実務を通じて社会保険労務士を志す。
2021年より総務部門を統括し、給与計算・労務管理・制度改定・電子申請導入など業務改善を推進。社労士試験に一発合格し、2025年「つばさ社会保険労務士事務所」設立。地域の中小企業を支えるパートナーとして活動中。
▶コラム: 私が社労士になった理由



