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沖縄企業の7割が違反あり?最新データから見る労務管理の重要ポイント

沖縄労働局から、令和6年の監督指導(調査)の結果が発表されました。このデータは、私たち沖縄の企業が今、どのような労務課題に直面しているかを映し出す鏡のようなものです。

今回の発表で特に印象的だったのは、調査に入った事業場のうち、なんと74.6%で何らかの法令違反が見つかったという事実です。これは全国平均よりも高い数字となっており、県内の多くの企業が、知らず知らずのうちに法律違反の状態になっている可能性を示しています。

「うちは従業員とも仲が良いし大丈夫」と思っていても、法律の基準は非常に厳格です。今回は、沖縄の経営者の皆様が特に気をつけるべきポイントを、最新データに基づいてわかりやすく解説します。

 

違反トップは「安全」と「健康」、業種別に特色が

全業種のデータを見ると、違反内容として最も多かったのは「安全基準(機械の安全装置など)」と「健康診断」に関するものでした

「うちは危険な機械もないし大丈夫」と思った方もいるかもしれません。しかし、業種別のデータを見ると景色が変わります。「商業(小売など)」や「運輸交通業」では「割増賃金(残業代)」や「労働時間」の違反が上位を占めています 

人手不足が続く中、限られた人数で業務を回そうとすると、どうしても一人当たりの労働時間が長くなりがちです。また、法律が改正され、残業時間の計算方法や有給休暇の管理などが複雑になっていることも、意図しない違反を招く原因の一つでしょう。

 「割増賃金」については、計算ミスや、手当の解釈の勘違いがよくある原因です。例えば、「手当を出しているから残業代は含まれている」と考えていても、法律上の計算式に当てはめると不足しているケースが多々あります。これらは悪意がなくても違反となってしまい、未払い賃金として後から大きな請求につながる恐れがあります。

 

「申告」による調査が増えています

もう一つ注目すべきは、従業員からの相談(申告)をきっかけに行われる調査の状況です。申告の内容で最も多いのは「賃金の不払い」で、全体の6割以上を占めています。

昔に比べて、今はインターネットやSNSで誰でも簡単に法律の知識を得られる時代です。「この給料計算はおかしいのではないか?」「有給休暇が取れないのは違法ではないか?」といった疑問を持った従業員が、労働基準監督署に相談に行くケースは珍しくありません。

大切なのは、従業員と日頃から信頼関係を築くと同時に、その信頼の土台となる「正しいルール(就業規則や雇用契約書)」を整備しておくことです。曖昧な口約束ではなく、書面でしっかりと条件を明示することが、会社と従業員双方を守ることにつながります。

 よくある質問

ここで、県内の経営者様からよくいただくご相談にお答えします。

専門家がお答えします(Q&A)

Q. 労働基準監督署の調査は、突然来るものなのですか?

A. 事前の連絡がある場合と、突然来る場合の2パターンがあります。
定期的な調査の場合は、事前に日程調整の連絡が入ることが一般的です。一方で、従業員からの通報など緊急性が高いと判断された場合は、予告なく訪問されることもあります。いつ調査があっても慌てないよう、日頃から帳簿や勤怠記録を整理しておくことが大切です。

Q. 残業代を減らすために、固定残業代(みなし残業)を導入したいのですが。

A. 固定残業代は「残業代を減らす」ための制度ではありません。
あくまで「一定時間分の残業代をあらかじめ支払う」仕組みです。実際の残業時間が固定分を超えれば、その差額を追加で支払う必要があります。正しく運用しないと、かえって未払い賃金のリスクを高めることになりますので、導入には慎重な設計が必要です。

 まとめ

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このコラムを書いている人

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玉城 翼(たまき つばさ)

社会保険労務士/1級FP技能士/キャリアコンサルタント/宅地建物取引士

沖縄県宜野湾市出身。大学時代より地域貢献に関心を持ち、卒業後は販売・イベント・不動産業務など多分野を経験。その後、労務管理やキャリア支援に従事し、実務を通じて社会保険労務士を志す。

2021年より総務部門を統括し、給与計算・労務管理・制度改定・電子申請導入など業務改善を推進。社労士試験に一発合格し、2025年「つばさ社会保険労務士事務所」設立。地域の中小企業を支えるパートナーとして活動中。

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